木魚歳時記 第1083話

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 八坂神社の丹塗(にぬり)があざやかに塗りかわりました。このシリ-ズでは、神や仏(ほとけ))の色について考えてみましょう。
 邪馬台国(やまたいこく)のことを記した『魏志倭人伝』(ぎしわじんでん)に「山には丹(たん)あり、身体に朱丹(しゅたん)を塗る」とあります。原始の時代から、赭土(しゃど)とか黄土(おうど)より抽出された朱(しゅ)や丹(に)の顔料(がんりょう)は、神の色、仏の色として用いられてきたことがわかります。もともと、赤の色は「明ける」「明るい」の意味をもつといわれます。ですから赤が神の色、仏(ほとけ)の色とされたことに不思議はありません。

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