木魚歳時記 第120話

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黒牛の めらと練りだす 加茂祭

悟りへの道(3)

 「生・老・病・死」を、自分自身の問題として考え、そして悩んできた。しかし、ひとたびこれを客観的に考えるならば、それは、さまざまな<条件>のかかわりで「生」を受け、日々刻々の<時の流れ>の中で「老・病・死」は進行する。これは万人平等、例外のない大自然の摂理(真理)です。釈尊はこの真理に目覚められたのです。

 釈尊は苦行に疲れ果て、村娘・スジャータの捧げるヨーグルト(乳粥)をお飲みになり、この大自然の真理を<ありがまま>に悟られたと伝えらます。これを仏教の言葉で表わすならば、①「すべてはうつり変わる」(諸行無常・しょぎょうむじょう)。②「すべては関わりあう」(諸法無我・しょほうむが)の二つとなります。
 釈尊は35歳にして、この「諸行無常」と「諸法無我」の真理に目覚められ、80歳で入滅されるまで、この真理の伝道に生涯をささげられるのです。