木魚歳時記 第15話

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足跡の 描いて消しての 水馬かな

 にわか雨が・・・と水面を見ると、‘あめんぼう’の群れが、知ってか知らずか、足跡(波紋)を描いて消していました。その‘こだわり’の無さには感心します。

お釈迦さまは「自灯明」(じとうみょう)と説かれました。「大河の激流に流されず中州を守れ」。「テールランプを追従するな。ヘットランプ灯して自走せよ」ということでしょうか。

 また、お釈迦さまは、お生まれになると、七歩歩かれ「天上天下唯我独尊」と申されたそうです。いくらお釈迦さまでも、生まれてすぐ、「自分ほど偉いものはない」。と、おつしゃるわけがありません。後世、尊敬のあまりに作られた伝説でありましょう。「唯我独尊」とは、自分ほど偉いものはない、と、解釈するのでなく、世の中で「私という存在は唯一つしかない」。「そのこと自体が尊い」。と、そのように理解したいものです。