(三)法然房の書翰の一部を引こう・
ただならぬ御事、大事ばかりうけ給わり候わんだにも、いま一度見まいらせたく、あわりまでの御念 の事も、おおぼつかなくこそおもいまいらせ候べきに、まして御心にかけさせつねに御たずね候わん そ、まことあわれにも、心ぐるしくおもいまいらせ候え、左右なくうけ給わり候ままに、まいり候て まいらせたく候えども、おもいきりてしばし出あるき候はで、念仏申し候ばやと思いはじめたたる事 候を、様にこそよる事にて候え。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1358
草庵でひねもす冬日に埋もれり
「ボクの細道]好きな俳句(2458) 矢島渚男さん。「落葉して地雷のごとき句を愛す」(渚男) さて、早春ともいえ、日暮れは肌寒さが感じられます。素敵な「句」に出会うと、喝采したくなるものです。
いまわ、ぼさつを京をだい(兄弟)に、
いまわ、正ぶつ(諸仏)をしんるいに、
をやのをかげがあればこそ、
ごをんうれしや、なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)