木魚歳時記第4660話

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 法然は口授しながらも、生涯に見た多くの経や論などのなかのさまざまな意見を星空の星のように思い浮かべながら、往年の己はさながら、広野の道に迷うて闇夜の星に行く手を聞いていつ旅人のような身であったと過去を回想し、選択、本願、念仏などの文字を口にしては、これらの文字のために賭けた生涯であったと深い感懐を催したものであった。この時彼自身が、その昔、彼の見た満天の星辰中、最も光かがやかなものになっているなどとは思いもよらないで。(佐藤春夫『極楽から来た』)1299

        東に比叡を隠し猛吹雪  東(ひんがし)

 「ボクの細道]好きな俳句(2397) 野見山朱鳥さん。「あたたかや四十路も果の影法師」(朱鳥) 四十路といえば作者の時代でも働き盛り? さて、ボクの場合も、ひたすら全力疾走していました。己の影に気づく<ゆとり>はなかった(汗)。そして、今、認知症気味の八十路半に突入しています。 

人生 逃げ場なし
逃げたらあかん  
(石川 洋)