木魚歳時記第4442話  

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 叡山のこの情勢は、さすがに平家をおびやかしたらしい。平時忠と藤原隆季とが相談して、清盛に遷都の事を謀ると清盛は、
「もっとも然るべし。ただし老法師においては、お共に参るべからず」
 といった。つまり勝手にしろ、乃公は動かぬぞといったわけである。それでも清盛は八月十八日には、この間没収したばかりの園城寺の荘園を返還したのは、園城寺を懐柔(かいじゅう)して延暦寺との同調をふせぐつもりであったらしい。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1091 

        老僧の皺の深さや寒牡丹

 「ボクの細道]好きな俳句(2183) 桂 信子さん。「ごはん粒よく噛んでゐて桜咲く」(信子) これも、作者晩年の作品でしょうか? 自宅でお昼ごはん噛んんでいて、いや、よく噛まないでいても・・桜の花は見事に花ひらいて行く。

『般若心経の意(こころ)』(3)
みとりの大空のように 空の心は
限りもなく涯もない それは
増えもせず 減りもせず すへての
動揺を離れる 躓(つまづ)くことにも迷わず
たゝすへての恐れを離れる 
(小笠原秀實)