と、二人のうちの一人が涙を拂(はら)っていい出したのは、他の一人はもとより、一座はことごとく同感した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)936
仲秋の六角あたり京の臍 臍(へそ)
「ボクの細道]好きな俳句(2020) 池田澄子さん。「幽霊が写って通るステンレス 」(澄子) 幽霊は夏季? それにしても「幽霊」と「ステンレス」の取り合わせ鮮烈です。ボクなど凡人にはきない発想です。このごろ、つくづく思います。頭脳(思考回路)が柔軟でなないと「ハッ」とするような俳句は生まれない・・
わたしや、わすれても、
わすれのわすれの(ぬ)をやが、をるゆゑに、
なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)