木魚歳時記第4280話

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 と、二人のうちの一人が涙を拂(はら)っていい出したのは、他の一人はもとより、一座はことごとく同感した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)936

       仲秋の六角あたり京の臍  臍(へそ)

 「ボクの細道]好きな俳句(2020) 池田澄子さん。「幽霊が写って通るステンレス 」(澄子) 幽霊は夏季? それにしても「幽霊」と「ステンレス」の取り合わせ鮮烈です。ボクなど凡人にはきない発想です。このごろ、つくづく思います。頭脳(思考回路)が柔軟でなないと「ハッ」とするような俳句は生まれない・・

  わたしや、わすれても、
  わすれのわすれの(ぬ)をやが、をるゆゑに、
  なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)