木魚歳時記第4266話

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 神輿を押し立てて向かい来る衆徒に対して、重盛の軍は善戦した。さんざんに射かけた矢は二、三の僧兵を殺し神輿にも突きささった。この思い切った奮戦に恐れをなした衆徒は得意の白兵戦にも及ばず神輿を二条の路地に捨て、先を争って逃げ去った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)923

       地の底に千の菩薩や草茂る

 「ボクの細道]好きな俳句(2007) 池田澄子さん。「蓬摘み摘み了えどきがわからない」(澄子) 「蓬」(よもぎ)は春季となります。なるほど、ヨモギは盛んな時、足元一面に茂りますから・・どこまで摘んでいいのかわからくなります。ボクが子どもの頃は、母が、鴨川の土手で摘んだヨモギで、蓬餅をこしらえてくれました。

  わたしのうまれは、じごくのうまれ、
  わたしや、たびいぬ(宿なし犬)、
  ををすべて(尾をすぼめて)
  うきよをすごす、なむあみだと。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)