木魚歳時記第4205話

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 といわれたが、あまりの晴れがましくて、それに日中ではあり、すぐには歌い出せないでいるとなお度々というので、資賢(すけかた・共人の歌う者か)を呼んで歌えと命じたが、これも固くなっている。神のご宣託をが重ねて聞かせとあるので、今は是非なく歌うた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)862

    軽鳧の子ころころと吹かれけり  軽鳧(かるがも)

 「ボクの細道」好きな俳句(1948) 岡本 眸さん。「秋晴の踏切濡らし花屋過ぐ」(眸) 昔、踏み切り(平面交差の無人踏切)には、列車の枕木(まくらぎ)が敷かれていました。踏切を横断する花屋の手押は、こぼれた水で、枕木を濡らせながら通りました。さて、軽鳧(かるがも)の「お引越し」はドキドキします。いつも、お母さん軽鳧の動じない行動には感心します。ボクなど、心配性ですから、「かるがも」に限らず、とうてい面倒を見切れません(汗)。

  なむあみだぶつ、なむあみだぶつ
  なむあみだぶを、ゑさせ(得させ)てもろて、
  なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)