木魚歳時記第4137話

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 雲の中から一人の高僧が出て来てわが前に立たれのを、見れば腰から下は金色の仏相で上半身は普通の僧の姿である。合掌し頭を下げて、どなた様で居らせられるかと問うと、
(佐藤春夫『極楽から来た』)801

        桃の日の男いつぴき打って出る

 「ボクの細道]好きな俳句(1884) 永田耕衣さん。「人ごみに蝶の生るる彼岸かな」(耕衣) 滋味のある好きな作品です。さて「桃の日」といえば、節句の行事を思い浮かべます。ボクは、節句とか、雛祭とか、あまり興味がありません(水蜜桃は好きです)。ですから、もし、雛壇(ひなだん)の鑑賞に招かれたとしたら、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ つまり、男一匹としては、いろいろ口実を設けて、近くの珈琲店に打って出る(逃亡する)でしょう(笑)。

  さいちや、しあわせ、
  よろこびの、
  あじのこころを、
  まるでもろうて、
  ごをんうれしや、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)