木魚歳時記 第2364話

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 (マーガ) ブッダ(釈尊)は答えた「これは(わたしの)最後の生存であり、もはや再び生を亨(う)けることはない。ということをこの世で如実に知っている人々がいる。そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。バラモン(修行者)が功徳を求めて祀(まつ)りを行うのであれば。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(135) 岡本 眸さん。「掬ふたび冷さうめんの氷鳴」(眸) 日常詠に優れた作品の多い作者です。カタカタと涼しげな音を立てるのは、厳密にいえば、氷が容器に触れて、ガラス容器が音を立てるのですが「鐘と撞木で音が出る」。のごとくそれは詮索することではないのでしょう。はっきりしていることは「鉢が鳴る」では俳句とはならない。「氷鳴」(氷鳴く?)だからこそ詩情が生まれるのでしょう。

          鵺の子の独りあそびや紫宸殿 

                     鵺(ぬえ) 紫宸殿(ししんでん)