木魚歳時記 第2362話

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 (マーガ) ブッダ(釈尊)は答えた「生と死とを捨てて余すところなく、あらゆる疑惑を超えた人々がいる。そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。バラモン(修行者)が功徳を求めて祀(まつ)りを行うのであれば。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(133) 飯田龍太さん。「山の木に風すこしある薄暑かな」(龍太) 「風すこしある」がまことにすがすがしく感じます。有名な龍太さんの作品の中で、どちらかといえば、取り上げられることの少ない作品かと思います。龍太さんは、人生の大半を甲斐の山盧(さんりょ)で暮らされたそうです。毎日毎日、山深い自然の中で暮らされた龍太の作品だからこそ、今、そこに風の匂いまで感じられるような作品が生まれたのでしょう。

         穀象のなにかごそごそやつてゐる 

                          穀象(こくぞう)