木魚歳時記 第2366話

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  (マーガ) マーガ青年が云った「実にわたしの質問はむだではありませんでした。尊とき師(ブッダ)はまさに施与(せよ)を受けるにふさわしい人々のことを、わたくしに説いてくださいました。あなたはこの世でこのすべてのことがらを如実に知っておられます。あなたはこの世の理法を知っておられるからです。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(137) 種田山頭火さん。「あめふるふるさとはだしであるく」(山頭火) 実家の没落と実母の(非業の)死。爾来、孤独を求めて放浪の生涯を送った。これだけで山頭火の作品を観賞することは困難かと思います。乞食(こつじき)の途中に寄った故郷(里)の姉。その姉からわずかの金子(きんす)をつつんでもらい「遠くに行ってほしい」。そう涙まじりに云われたときはさすがにこたえたとあります。山頭火といえども「人の子」です。そうだからこそ山頭火の俳句は今も読者を惹きつけるのだと思います。

           寺町をとぼとぼとぼと羽抜鳥