木魚歳時記 第1841話

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 嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)

 嵯峨釈迦堂は、浄土宗・清冷寺(せいりょうじ)が正式の呼称です。寛平七年(895)に源融(みなもととおる)の山荘を棲霞寺(せいかんじ)としたのが創設とされます。後に、天慶八年(945)、重明親王がこれを新堂に改め等身釈迦像を安置したのが釈迦堂の由来といわれます。その後、雍煕(ようき)二年(985)に日本僧である奝然(ちょうねん)が、宋の太宗に謁見した際、インド伝来の優塡王(うてんのう)の釈迦像を拝し、これを模刻して日本に持ち帰り、釈迦堂の本尊として安置したと伝えられます。後に、体内より絹の<五臓六腑>が発見され、以来、三国伝来「生き身の釈迦牟尼」として崇められています。ご利益は「極楽往生」。(右京区・嵯峨釈迦堂藤ノ木町)

     糞掃衣つけてのつぽの寒行僧