木魚歳時記 第1745話

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 リスの夫婦

 リスの夫婦が巣づくりをしていた。やがて秋になり木の実ができたのでそれを木の洞(うろ)にたくわえることにした。ところが、日がたつにつれて蓄えた木の実が乾燥して、もとの量の半分になってしまった。オスはメスに「おまえが食べたのだろう」と苦情をいい、メスはオスに「あなたこそ食べてしまったのでしょう」といい返した。、そこでいさかいとなり、あげくのはてに、オスはメスを巣から追い出してしまった。するとまもなく大雨が降り、湿った木の実の分量はもとに戻ったが、メスがもとの巣に戻ることはなかった。

     春風に吹かれ回転木馬かな