木魚歳時記 第1337話

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カン坊主

 坊さん 坊さん どこいくの あの山越えて お使いに わたしもいっしょに連れてんか お前がくるとじゃまになる カンカン坊主 カン坊主うしろの正面 どなた

 カンカン坊主とは、鉢(はち)や鉦(かね)を叩いて寒念仏する修行僧のことです。ですから「鉢叩き」は冬の季語となります。ところで、このわらべ歌にあるカンカン坊主は、師僧のお使いで、遠くの村まで出かけることになった小坊主さんのことでしょう。さて「俳句を作るときは自分が高みに立たないこと。目に写るすべてのものを尊敬と感謝の気持ちで詠みなさい」と書いおられるのを見つけました。対象への「挨拶句」のつもりで、謙虚に対象と向き合いなさいということでしょう。

    いかのぼりたましひそらについてゆく