木魚歳時記 第1028話

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薪は燃えて灰となる その前後あったとしても
薪は薪であり灰は灰である (道元禅師)

 吉野先生は素敵なお方でした。住居学がご専攻と聞いていましたが、いつもにこやかな笑顔を絶やさないでぼくたちに接して下さいました。
 その吉野先生の訃報を聞いたのは、先生が亡くなられてしばらくしてからでした。ガンの告知を受けられ、先生は周囲に波紋の広がることがないよう、笑顔を絶やさないでわたしたちと接しながら闘病生活を続けておられたようです。その吉野先生の残されてことば「吉野は逝った草木が枯れるように、聞く人がいたらそのように伝えてくれ」。これは亡くなられてしばらくしてから知りました。

     たましひの頭にのぼりたる蛍の夜