木魚歳時記 第963話

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法を灯火とし よりどころとせよ

 『長阿含経』(ちょうあがんきょう)のことばです。その意味は、かって航海をするときにはコンパス(北)を用いたように、人生においても「自分と法(仏教)をよりどころとして生きなさい」という教えです。
 釈迦(しゃか)は臨終のとき、弟子たちが「釈迦(しゃか)が亡くなられたら、私たちはなにを頼(たよ)りとすればよいのでしょうか」と問いかけました。そのとき釈迦は「自らを灯火として、自らをよりどころとせよ。他を頼(たよ)りとしてはならない。法(仏教)を灯火としてよりどころとせよ、他の教えをよりどころとしてはならない」と答えられたそうです。これは「自灯明」(じとうみょう)「法灯明」(ほうとうみょう)と呼ばれ、仏教徒にとっての大切な教えとなっています。

      煙突に男の矜持春二番