法を灯火とし よりどころとせよ
『遊行経』(ゆぎょうきょう)にあることばです。法(ほう)とは仏教のことです。すなわち「仏教経典にある教えをよりどころとし、それをヘッドランプとして自身の進路を進みなさい」ということです。
釈尊(しゃくそん)は晩年、愛弟子に先立たれたとき、他の弟子たちを集めて次のように話されました。「いずれ愛する者と別れなければならない時がくる。この世には、移ろい変らないものは一つもない。大いなる樹木も、その枝の一本が先に枯れることもある。私が汝らに先立つときがくれば、汝らは自らを灯火とし、法をよりどころとして他をよりどころにしてはならない」と説かれたのです。