「韋駄天」（いだてん）は、やはり仏教の守護神であります。仏教の世界観における「増上天」（ぞうじょうてん）を守る八大将軍の一人に数えられ、また、四天王の筆頭とされています。
韋駄天は、もとはバラモン教の神です。シヴァ神の子で、悪魔を打ち破る軍神として有名です。これが仏教にも取り入れられ、物語によれば、修行僧が悪魔に悩ませられるときは、走り来てこれを救うとされ、ここから「韋駄天走り」のことばがが生まれたようです。また、韋駄天は仏教の守護神ですが、とりわけ伽藍（がらん）を守る神として知られ、そこで寺院の厨房などにその像が祭られることが多いようです。ぼくはもちろん、韋駄天ではありませんが、似て非なる自称「快速ゴロ男」として自坊をお守りしています。
