木魚歳時記 第137話

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端居する 微妙な二匹 猫と夫

女妖怪と勝負

 さて、若猿たちを<猿の塩漬>にした女妖怪たちを退治するため、悟空は如意棒をひっさげ、ふたたび琵琶洞に乗り込むことにいたしました。

 「姐さん、老猿がきてなにやらわめいております」。と、桃尻が女親分に報告しますと、「そうかえ、可愛がってあげるから通しなさい」と、親分。「いえ、あの坊やたちでなく、しんきくさい顔した猿爺ぃが…」。それではと、女妖怪は、愛用の刺股さすまた)をつかむや外へと飛びだします。
 「よくぞ若猿たちを塩漬にしてくれたな」と、悟空は如意棒をかざして攻めかかります。「あら、爺ちゃんお元気だこと!」。と、女妖怪も、フリルの飾りがある刺股をふりかざして、勝負に挑みます。くんずほぐれつ、つかみあい、こちょぼりあい?丁々発止と汗みずくの大勝負は、いつ果てるともわかりません…が、そのことはともかくとして。