木魚歳時記 第58話

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間の音や 啄木鳥叩く 奥の院

 朝、起きたら<う~ん>と伸びをして。深呼吸をして。胸いっぱい空気を吸って。お水を一杯飲んで。それから○ンをしたら…、猛然とファイトがでてきました。小雪は、いま、ある資格を取ろうと、チャレンジしています。真之介さま、いまからでは遅いでしょうか?

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 「大いにトライすることです」。あることにチャレンジする、そんな<善玉>欲望は大いに結構なことです。しかし、向上性的欲望(向上心)も、どうかすると「自分だけが・・・」といった自分本意の欲望・「我欲」に変わり、猜疑心とか、嫉妬心とか、怒り、を生む原因となるのは困ったものです。
 仏教では、これらを「貪欲」(とんよく)、「瞋恚」(しんい)、「愚痴」(ぐち)の三毒として排します。つまり、三毒とは「むさぼり」(貪欲)、「怒り」(瞋恚)と、そ原因となる「無知」(愚痴)のことです。つまり、この世の「真実」に対する「無知」が、やがて「むさぼり」の原因となり、そして「怒りへと発展するのです。そして無知の中心にある我欲(私だけが…)こそ「苦」をまねく元凶なのです。