木魚歳時記 第2595話

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 (二種の観察) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「この状態から他の様態へ、くり返し生死輪廻に赴(おもむ)く人々は、その帰趣(生きつき先)は無明(むみょう)のみ存する。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(361) 升本行洋さん。「大声の僧にとび出す竈猫」(行洋) 「竈猫」(かまどねこ)とは、「おくどさん」。つまり、古民家や寺などに昔あった、大きな「かまど」の、余熱がまだ残るような灰に潜り込んで安眠をむさぼる猫のことです。さて、早朝のお寺。何か、手ぬかりでもあったのでしょうか? 小像を叱りつける大僧のドラ声が響きわたります。驚き、灰まみれで「かまど」から飛び出す猫。なんだか「間」(ま)がぬけて面白い作品です。

        回文で「談志が死んだ」虎落笛  

                        虎落笛(もがりぶえ)