木魚歳時記第4842話

 ひとり玉日姫だけでなく、九条家では、藤原氏一支流たる日野氏の出で係累のないこの僧を好個の婿とみて、この婚姻の成立に八方手を尽くしたものであった。
 また善信はこの至純の女性を通じ、聖徳太子のごとく庭を足場として法界の摂化(せっけ)を志したのであろう。澄憲、澄雲など名ある僧都法印のお手本もある時時代であった。(佐藤春夫『極楽から来た』)

         花街を煙のごとく棚経僧    

「棚経僧」(たなぎょうそう)は秋季となります。関西(陽暦)では、僧が、8月10日ごろに、檀家さまの家の精霊棚(しょうりょうだな)の前で盂蘭盆経(うらぼんきょう)を読みます! さて、昔から、S氏は(ボ~ッとして)煙のような「棚経僧」でした(汗)。