木魚歳時記第4755話
はじめは、耳に痛いほど甲高い咲こう鉦鼓も慣れるに従い、海の沈鐘のように、心の奥の願心を引き出す冴え冴えとした響きとなって聞く者の心を慰めはげました。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1390
仏典を食らひて紙魚の太りだす
古本に紙魚(しみ)はつきモノです。恐れ多くも、経典といえどもその例外とはなりえません。拝読しているお経にシミの這った跡を見たことがあります。と、いうことは・・仏典といえども「虫し干」する必要がある! 見方を変えれば、「紙魚」の言い分を聞くなら、棲みついた仏典を食う必要があるのです(汗)。