木魚歳時記第4756話

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 法然は朝の勤行の後は部屋にこもり、学問部屋の弟子たちが質問に来るのに会い、いつも変わらず親切に説きまた反問を加えるなどする。彼らが去ると、法然は前庭に下りて、西側の部屋の日除けかねてここに移った直後に植えてもう可なりに太った梧桐の緑葉の下を数珠をつまぐりつつ、低声に、お念仏しながら、杏木山上の菩提樹の少年時代の思い出と西方浄土の宝珠並木の夢とを楽しみつつ、何回も真っ直ぐに行きつ戻りつ散歩しつづけるのが習慣であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1391

          百畳にぽたりと落ちる法師蝉 

 戸籍上五男のぼくが、不思議な「縁」(えにし)でお寺を継がせて頂きました。病弱のぼくが、地虫(小僧)から羽化するだけでも危ういのに(汗)二足のワラジ(大学と寺)を履いて奮闘してきました。85歳まで無事に過ごさせて頂き幸せです。そこで、できればボタリ、と、落ちたい(笑)。大往生をしたい(笑)。