木魚歳時記第4687話

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 兄の甚だしい誤解に驚き懼れた範頼は、決してそんな不忠などは存じ寄らぬと神に誓って差し出した起請文に署名するとき、鄭重(ていちょう)に念を入れたつもりでうっかり源範頼と記したのを、
「源とは一族の気か、過分千万、怪(け)しからぬ奴」
 と、とがめ立てられ、朝廷でも世上一般も認めている源範頼と起請文持参の使者がいう申しわけも叱るばかり。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1324

          班長は高田正夫や冬の蠅 

 「ボクの細道]好きな俳句(2424) 矢島渚男さん。「猟銃が俳人の中通りけり」(渚男) まず「猟銃」「俳人」の二物衝撃の巧みさに感銘を受けます。「取り合わせ句」から、作者の思いを探るのが、句作の楽しみの一つです。わかりますが・・まあ、班長が固まっていてはどうにも(笑)。

     なにもかも、せかいのものわ、
  なむあみだぶつ。
  これに、わたしが、やしなわれ、
  ごおんうれしや、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)