木魚歳時記第4113話

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 「さればでございます。あれは山の下風が山の上に吹き込んで参ったのでございますから、山だけではどうにもなりますまい。ただよいご政道がお開けになれば自然と解体いたします。彼らもすぐに打ち物を捨てて山を去り、故郷の野に寄せた鍬(くわ)を揮(ふる)いましょう。彼らとて山で満足していません。不如意のあまり山に来てあんなことを致すのですから」
(佐藤春夫『極楽から来た』)778

       晩ごはん河豚鍋ですよお父さん  河豚(ふぐ)

 「ボクの細道]好きな俳句(1860) 石田郷子さん。「団栗を拾ひしあとも跼みゐる」(郷子) こんな可憐な女性はいまでも居るのでしょうか? さて、晩ごはんの用意もあります(笑)。「お父さん。晩ごはんどうしましょう?」。そんな時は、遠慮なく鍋ものをリクエストします。鍋ものなら、ニコニコ、会話の余地が生まれるからです(笑)。

  かげをみよ、
  しやば(娑婆)のひかりも、かげがある。
  ひかりのをかげで、かげがみゑるぞ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)