木魚歳時記 第2358話

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 (マーガ) ブッダ(釈尊)は答えた「この世でもかの世でも、いかなる世界についても、移りかわる生存への妄執(もうしゅう)の存在しない人々がいる。そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。バラモン(修行者)が功徳を求めて祀(まつ)りを行うのであれば。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(129) 相子智恵さん。「洋犬の耳うらがへる木の実かな」(智恵) 犬は、わずかな音をとらえるためにもたえず耳を動かせています。木の実の落ちるかすかな音であっても、それは反応するのに十分な音量です。「耳うらがへる」がどのような状況であるかは別として、犬がもつ習性を示して、読者の共感を呼び起こすためには適切な表現です。作者いいたいことを、的確な「ことば」で表現して、読者の脳裏に映像を結ばせる。これが句作の勝負のわかれ道となります。

           蜘蛛の糸日本往生極楽記

                        蜘蛛(くも)