木魚歳時記 第1930話

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 子や妻に対する愛着(あいちゃく)は、たしかに枝の広く茂った竹が互いに相絡(から)むようなものである。筍(たけのこ)が他のものにまつわりつくことのないように、犀の角のようにただ独り歩め。(スッタニパータ)

 さきにも述べたように、シッタルタ王子(後の釈迦)は、二十九歳のときに、国王の地位も、妻子も捨て出家(しゅっけ)を決意されました。ここでふたたび、妻子に対する愛着が修行を続けるためには、止むことのできない<堅固な束縛>となることを述べられたのであります。 

        足あとの消えなば消えね桜貝