空也上人
京都の神泉苑(しんせんえん)のほとりに老女が住んでいた。空也上人(くうやしょうにん))は、老女が欲するままに、ときおり生臭物などを与えていた。あるとき、老女は乱れてものがいえない。老女がいうには「精気がうちにこもりどうしようもない。上人と交接したい」という。しばらく考え、上人は老女の意に添うことにした。すると老女は嘆息(たんそく)しながら「我は神泉苑に棲む老狐である。あなた(空也上人)こそ誠の聖(ひじり)なり」。そういうや姿を消した。
空也上人
京都の神泉苑(しんせんえん)のほとりに老女が住んでいた。空也上人(くうやしょうにん))は、老女が欲するままに、ときおり生臭物などを与えていた。あるとき、老女は乱れてものがいえない。老女がいうには「精気がうちにこもりどうしようもない。上人と交接したい」という。しばらく考え、上人は老女の意に添うことにした。すると老女は嘆息(たんそく)しながら「我は神泉苑に棲む老狐である。あなた(空也上人)こそ誠の聖(ひじり)なり」。そういうや姿を消した。