木魚歳時記 第1335話

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どんど

 どんどや 左義長 餅のかけ 焼いて食お

 <どんど>も左義長(さぎちょう)も、俳句における新年の季語です。正月の飾り物を焼く火祭りの行事やお火焚(たき)のことです。その火で鏡餅の<かけら>を焼いて食ったというのです。ぼくの親父は貧乏な家に生まれ、田舎の寺に小僧に出されたそうです。その頃は、食事もままならず<おくどさん>で豆を一粒づつ焼いて空腹をまぎらせていたそうです。ところで俳句の季語が登場したのを機会に、しばらくは俳句にまつわる話などおりまぜて、このホームページを進めてゆきたい思います。さて、作家の井上ひさしさんの言葉である「難しいことをやさしく。やさしいことを深く、深いことを愉快に、愉快なことをまじめに」。この言葉を指して、高野ムツオさんが「俳句の極意に通じる」と書いておられるのを読みました。

     金券類かばんにつめて四月馬鹿