木魚歳時記 第1329話

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うそ泣き

  うそ泣きするもん 役者の子 いま泣いたカラスが もう泣きやんだ

 これも「からかい歌」です。愛情に満ちた「からかい歌」です。昔、欲しい玩具があると、往来に座り込んで、手足バタバタさせて母親に駄々をこねたものです。それでもときおり、母親の様子を探り見するのが、このパホーマンスの<ミソ>でした。つまり、母親の関心を集めるための「うそ泣き」でした。いまでも「俳句なんてもう止めたろかいな」と泣きます。が、先生からちょいと褒めらると、たちまち「いま泣いたカラス」です。「俳句ほど奥が深い文芸はない」。と上機嫌になります。

    亀鳴かせ座敷童子のわるさ癖