うそ泣き
うそ泣きするもん 役者の子 いま泣いたカラスが もう泣きやんだ
これも「からかい歌」です。愛情に満ちた「からかい歌」です。昔、欲しい玩具があると、往来に座り込んで、手足バタバタさせて母親に駄々をこねたものです。それでもときおり、母親の様子を探り見するのが、このパホーマンスの<ミソ>でした。つまり、母親の関心を集めるための「うそ泣き」でした。いまでも「俳句なんてもう止めたろかいな」と泣きます。が、先生からちょいと褒めらると、たちまち「いま泣いたカラス」です。「俳句ほど奥が深い文芸はない」。と上機嫌になります。