木魚歳時記 第1179話

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六道さん

 珍皇寺(ちんこうじ)のある「六道の辻」あたりは、昔から、この世とあの世の分かれ道と信じられていたそうな。また「あの世とこの世を行き来することができる」
場所とも信じられていたそうな。
 昔、小野篁(おののたかむら)という、偉い学者がいたそうじゃ。彼は、珍皇寺(ちんこうじ)にある古井戸を通って、あの世とこの世を自由に行き来したそうじゃ。そんなところから、毎年、八月七日から十日の四日間は、ご先祖のお精霊(しょうらい)をお迎えする<六道まいり>の習慣が生れ、今でも盛んに行われている。そして八月十六日の大文字の<送り火>となるわけじゃ。
珍皇寺:松原通東大路西入ル

     薄荷屋のさて腕まくり夏きざす