木魚歳時記 第1026話

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人の意見や人の注意を聞けない耳は小さい  (米田啓祐)

 今日とちがい、昭和初期ごろの女流俳人の数はわずかであったようです。中村汀女・星野立子・橋本多佳子・三橋鷹女など・・4Tと称された女流俳人の中で、鷹女の俳句にぼくは惹かれます。しかし、鷹女の俳句は外の3人にくらべると評価が低かったようです。その時代は男性中心の俳句社会であったからでしょうか?

 鞦韆は漕ぐべし愛は奪うべし 鷹女
 夏瘠せて嫌ひなものは嫌ひなり 鷹女
 暖炉灼く夫よタンゴを踊ろうか 鷹女

    なれ鮓をつまみて別れ話かな