木魚歳時記 第1002話

f:id:mokugyo-sin:20140101204402j:plain

うばい合えば足らぬ
わけ合えば余る
うばい合えば憎しみ
わけ合えば安らぎ (相田みつを

 荘子(そうし)のことばに「賢人は踵(かかと)で呼吸し衆人は喉(のど)で呼吸する」があります。人類が二本足で生活をするようになって、余った両手を使い道具を発明し文字を考え出すなど・・それらにより大脳を発達させて来ました。そして文明による豊かな暮らしを営んで来ました。これに比べて四足の動物は大脳の発達はなくとも、生きるため以外の殺戮(さつりく)や欲望はいだきません。上記のことばのように、いまいちど大地を踏みしめ、大地から足の裏を通して呼吸をする生活のありかたを、おたがい考えてみる必要はないでしょうか。

      万緑の大地踏みしめ雛の僧