女あり二人行く
若きは うるるわし
老いたる なお うるわし
ホイットマンの詩です。ぼくの先生がげっそりとお痩(や)せになりました。みるからに痛々しいかぎりです。奥様を亡くされたのが原因と推察します。その先生がぽっつりと洩らされました。「生れたからには死なねばあかんのやみなさんも体には気をつけてください」。
仏教では「生・老・病・死」と説きます。この世に生れた以上、いずれ老い病気となりそして死がおとずれる。それがいつどのような形でやってくるのかわからないだけです。釈迦(しゃか)の教え、仏教は「生・老・病・死」と向きあうことから始まりました。