子供が 小雀つかまえた。
その子の かあさん笑ってた。
雀の かあさんそれみてた。
お屋根で 鳴かずにそれ見てた。(金子みすゞ)
或る日、王子シッダルタ(後のシャカ)は、父のシュドダナ王と郊外へ遊行に出られました。そのときこんな光景を目にされたのです。農夫が畑を耕していると土の中から一匹の虫が這いだした。それを舞い降りた鳥がついばんで飛び去ってしまった。これを見た幼いシッダルタは考え込んでしまわれた・・と伝えられています。遥か2500年の昔遠く北インドで起きた出来事でした。
*本シリーズは金子みすゞ著作保存会の承諾を得て掲載しています