木魚歳時記 第875話

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ものみなうつり変る

 『大般涅槃経』(だいはつねはんきょう)のことばです。これは仏教の根幹となる教えといわれます。
 釈迦(しゃか)亡くなられるすこし前に「諸行は無常なり、是(こ)れ生滅(しょうめつ)の法なり、生滅(しょうめつ)を滅(めつ)し已(おわ)れば、寂滅(じゃくめつ)を楽となす」。と説かれました。これは「この世の存在はつねに止まることなく移り変わるものである。このことを確かに覚(さと)るならば、平穏(へいおん)にして澄み切った世界がひらけてくる」という意味です。「無常」(むじょう)という自然界の<法則>に釈迦(しゃか)は目覚められたのです。

    盧山寺の鬼と逢ひたり萩の夜