木魚歳時記 第830話

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遇ひがたくしていま遇ふことを得たり

 親鸞(しんらん)上人の『教行信証』に出てくることばです。師法然(ほうねん)上人との決定的なお出会いによる、開眼・転身のことを指します。
 「善智識」(ぜんちしき)とは、善(よ)き師、善(よ)き友に出会うこと。『三慧経』(さんえきょう)という教典の中に「人の善知識を得るは仏の道を得るとなす」とあります。
 わたしたちは、いま、お釈迦さまと直接にお出会いすることはできません。しかし、お釈迦さまの説かれた「教典」(きょうてん)を通して、釈迦の説かれた仏教とお出遇いすることはできます。お釈迦の悟りの内容にお出遭いはできるのです。

    灯ともせば声もらしたる水中花