木魚歳時記 第236話

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紅梅の 濃すぎるほどに 門跡寺 (再掲)

 (前略)ただ往生極楽のためには、南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と申して、うたがいなく往生するぞと思い取りて申す外には別の仔細(しさい)候(そうろ)わず。(中略)智者の振舞(ふるまい)をせずして、ただ一向(いっこう)に念仏すべし。(後略)

 

八番目は『一枚起請文』(いちまいきしょうもん)です。これは、浄土宗を開かれた法然上人(ほうねんしょうにん)さまの、いわば、遺言であります。その大意は、極楽浄土(ごくらくじょうど)に「往生」(おうじょう)したい、すなわち、生まれ変わりたいと欲するならば、ただひたすら「念仏」(ねんぶつ)、すなわち、南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)とお称えしなさい。となります。
 お釈迦さまの教え、すなわち「仏教」(ぶっきょう)のすべてが、この『一枚起請文』(いちまいきしょうもん)の中にこもります。ですから、この『一枚起請文』(いちまいきしょうもん)の真意を理解して、「ナムアミダブツ」すなわち「お浄土の阿弥陀さま、どうかこのわたしをお浄土にお召しください。」と願うだけで充分なのです。