木魚歳時記 第797話

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 「悪いことをしたら閻魔(えんま)さまに舌抜かれる」というそうな。京で、引接寺(いんじょうじ)といってもわからんが「千本閻魔堂)」(せんぼんえんまどう)といえば誰でも知っている。

  「行き詰まりは
    展開の一歩である」(吉川英治「草庵堂随筆」)

 昔、このあたりは蓮台野と呼ばれ、無縁(むえん)の死体が捨てられていたそうな。卒塔婆(そとば)が千本も並んでいて<千本通り>と呼ばれたそうな。閻魔(えんま)さまは、怖い形相(ぎょうそう)してござるが、ほんまは前生・今生・来生の正義を守る<裁判官>。つまり、正義の味方じゃそうな。けど、やっぱり怖いお姿してござる。地獄(じごく)の釜(かま)も休む正月十五日には、閻魔堂に参詣する人が多いそうな。<引接寺:千本芦山寺上ル>

    春眠し早寝二度寝の大和尚