木魚歳時記 第95話

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天空の 星屑なれと 萩根分

 「真之介さま野望が実現しそうです…」。小雪さんの野望が適って、小雪さんは蝶になってしまうようです。「蝶さりげなく花をたずね、花さりげなく蝶をまねく」そんな風景も遠くになるのでしょうか?

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 「摂取して捨てたまわず」<第三番目>
 お日さまが、まっ赤かに燃えて西のお空に沈むとき。お日さまを追っかけて舞う鳥たちもまっ赤かに染まります。しかし、それだけではありません。お日さまに照らされた、森も、林も、川も、道も、家も…そしてぼくも。みんなみんな、まっ赤かに染まってしまうのです。み仏の本願、み仏の願いとは「摂取して捨てたまはず」なのです。摂取して漏らすことがないのです。さらにいうならば、救われようと願うまえに、すでに救われているのであります。
 み仏の本願、み仏の願いとは、このように万人に対して平等で、かつ絶対的な価値をもつのです。このようなみ仏の本願、み仏の願いのことを、み仏の「慈悲」(じひ)というのです。