酊々と 禄美の天酒で 屠蘇を酌む
「わかってます。人を馬鹿にして…」。ついに、金時姐さんを怒らせてしまいました。あの<無情>の一件です。
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「嗚呼無情(ビクトル・ユーゴー)です」。
仏教の重要な教えである「縁起」(えんぎ)とは、「縁りて起こる」という意味です。その「縁りて」とは、条件があわさってという意味になります。つまり、さまざまな<条件>の重なりで「わたしは、いま、ここにいる」のです。
仏教では「縁起」を説明するのに、「諸行無常」と「諸法無我」(しょほうむが)の言葉を用います。この世の成立ちを<時間的>に説明したのが「諸行無常」であり、この世の成り立ちを<空間的>に説明したのが「諸法無我」の言葉であります。
ですから「諸行無常」と「諸法無我」は、この世の成立ちを示す、すごい教えなのです。