木魚歳時記 第1695話

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 諸行無常

 「雪山偈」(せつせんげ)の「雪山」(せつせん)とは雪の蔵(くら)を意味します。つまりヒマラヤ連峰のことです。「偈」(げ)とは詩句(しく)、つまり七五調とか、五七調とかの音律をもった語群のことです。さて「雪山偈」(せつせんげ)にある「諸行無常」(しょぎょうむじょう)は、「いろは歌」の「色は匂へど散りぬるを」にあたります。ただし、ここでいう「色」(いろ)とは、色艶(いろつやとか「色香」(いろか)にかぎりません。「作られたものはすべては無常である」「この世のものは常に変化してゆく」という釈迦の教え、つまり、仏教の根本原理(真理)を示します。

    女郎花いろはにほへとちりぬるを