木魚歳時記 第50話

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鳴く虫の みんな違って みんな良い

 「雲谷斎の爺いちゃん。困ったことでやんす」と、やんす姫から便りがありました。やんす姫は会社のOLですが、ぼくの姪にあたります。

 「このごろ<あんよ>が匂うの。暑かったせいかしら?でも、そうともいえないワ。心配でやんす…ヘルプ・ミイ、雲谷斎の爺いちゃん」。と、書いてありました。
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 「嬢、こんなことを聞いたでしょう?」。赤い玉には赤い光が、青い玉には青い光が、<金の玉>には黄色い光が…。つまり<十人十色>そう、みんな違ってみんな良いのでがんす。また「唯我独尊」ともいうでがんす。これは、私という存在は唯一つしかない、そのこと自体が尊いという意味でがんす。
 ギャルのフェロモンも多種多様なのでがんす。やんすの嬢ちゃん安心あそばせ。あんよが匂うのは、姫が、熟れごり、食べごろ、賞味期限ぎりぎりの証拠でがんす。キムタクみたいなお小姓が接近したら、あんよをパタパタさせて強烈な匂いで仕留めなされ。