木魚歳時記 第772話

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 「こんなことしてたらあかん」。「ロクな坊主にならん」。朝な夕な、大坊主のすなるロング説教どこ吹く風。そんなこんなで、小・中・高・大学・・と、凡(ぼん)の坊(ぼん)で終わりける。

    「<私でなければ>というのは
           気負い過ぎである」(石川 洋)

 <ひょうたんつぎ>がマンボに恋をし、ナマケモノが爪磨(と)ぎゴリラを襲(おそ)う。薄墨(うすずみ)で画いた<かげろう>みたいな男が、ぎゃ~と叫んでわめいてみても、誰も見ないしふり向かない。と、思うでしょう?ところがとんでもはっぷん、二度目の接吻(せっぷん)。「蛇の道はヘビ」とはこのことか?木偶(でく)の坊ちゃん、雲谷斎(うんこくさい)。人並みに血ぃ騒がせる青年僧となりにけり。

      美しき菫に埋もれ大往生