そうして上人襤褸(ぼろ)をまとうて居られるのが決してシラミはたからないとか、どことやかの池で蛙を呑もうとしていた蛇を戒めると、蛇は蛙を吐き出したとか、上人に関してさまざまな伝説を伝えひろげはじめたものである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)455
春曙やはじけるやうなパンを焼く
「ボクの細道]好きな俳句(1511) 阿部完市さん。「ねぱーるはとても祭で花むしろ」(市) 作者は外国の各で俳句を詠まれることが多いようです。「ねぱーる」(ネパール)の「桜」とは? まして「花筵むしろ」とは? 大変に興味のあるところです。また「とても」(副詞)の使い方がユニークです。
雌鶏(めんどり)4 それが済むと、あたりに散らばっている餌(えさ)を拾いにかかる。
やわらかい草は彼女のものである。それから、虫も、こぼれ落ちた麦粒も、彼女は啄(ついば)んで、疲れることを知らない。