木魚歳時記第4875話 

 奥まった天井の低い部屋に落ちつくと主人は主婦に命じて酒を持って来させ、主客はしきりに杯を応酬している。
 酒がまわるに従って、多弁になった彼らの対話によって、我々は思いもかけない事を知ることが出来た。このよぼよぼのみすぼらしい老旅客ちうのは、美作(みまさか)弓削(ゆげ)の庄の預所、明石定国(あかしのさだくに)の一子定明(さだあき)のなれの果らしいのである。昔その父を夜討ちにかけた時、小児矢のために小弓で射かけられて傷ついた額の古傷も、それと気がついてみれば、正(まさ)しく明石定国のものに相違ない。(佐藤春夫『極楽から来た』)

         ご先祖を丸洗ひして風光る

「風光る」は春季となります。一家の中心は大国柱です! なるほど「厨房神」(ちゅうぼうしん)ですから、黒くて、太くて、頼りになりそうです! 現に、ぼくの介護の面倒を見てくれています! 古巣の寺の面倒も見てくれます! 感謝しています。