木魚歳時記第4772話

 しかし、年々、父の遺領の年貢が遅滞し不納もあるのをいい出した熊谷が、息子の任地が美作に近いのを幸い、一度実地を検し て、後は備後地頭小次郎に見させてはと提案したので、法然も故郷のその後の実情を調べて置く気になり、師の故郷を一度は見て置きたいという熊谷を美作に使わした。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1406

         人間の壊るときや石鹸玉

 「 ♪ しゃぼん玉、とんだ。屋根までとんだ。屋根までとんだ、こわれて消えた。風、吹くな。しゃぼん玉、とばそ。」野口雨情作詞『しゃぼん玉』の歌詞です。しかし、こんな句作の方途は軽々に試みることではない(汗)。